史跡公園 南高野史跡公園 赤羽緑地


 現在の石名坂・南高野町・大みか町の辺りは、古代の律令時代には高市と呼ばれ常陸国久慈郡(こおり)高市郷(ごう)に属し、「常陸国風土記」には「高市」と記されている。
 この高市地域は、郷が形成される以前のいわゆる古墳時代には、この地域の豪族たちがつくらせた古墳(西の妻・西大塚・上の台・船戸山)が集中している。また、久慈の入り江(図参照)周辺には曲松・金井戸・吹上などの住居跡が発見されており、さらに著名な赤羽横穴墓も入り江の周縁にある。
横穴墓は南高野横穴墓、石名坂には坂下横穴墓A・B支群、塙・後沢横穴墓等が存在している。
縄文時代の遺跡は南高野貝塚に代表される。
 古代の律令時代の石名坂地域は人びとの交易・歌垣などをして大いに賑わっていたことが理解できる。また久慈の入り江の港も水運で賑わっていたことであろう。ことに、この入り江の港は奈良時代から平安初期にかけては、蝦夷征伐の物資の集積・輸送港として大いに賑わっていたようである。

(出展:日立みなみ風土記 日立みなみ歴史民俗研究会編)
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高市の地図

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