諏訪神社

 諏訪には二つの神社がある。これらは総称して諏訪神社といわれている。一社を「諏訪第二宮」といい、他の一社を「上諏訪神社」という。
 国道六号線から西側(山側)へ凡そ1㎞程県道(通称梅林通り)を辿って行くと、鬱蒼とした森が見えてくる。この森の入口に大きな石造りの鳥居がある。この鳥居から奥深い神殿に向かって石段を登ると諏訪第二宮の境内に至る。
 建長2年(1250)に信州(長野県)の諏訪神社に仕えていた藤原高利(万年太夫)が信州諏訪神社の分霊を捧持して、この地にまいり神社を建立して祀ったとつたえられております。 
 万年太夫は、住民に災難がおこる水穴を究めようと自ら万年太夫夫婦坐像を刻んで神社に納め夫婦で水穴に入って帰って来なかったといわれております。 
 この坐像は神社に保存されて来ましたが、元禄3年(1690)徳川光圀が像の傷みを見て新たに夫婦坐像 を作り、その胎内に元の像を納めました。 昭和48年5月に坐像の底部を開き胎内像を確認出来ました。胎内像は二躯ともイチイ材の寄木造りで、夫像は神職の姿、婦像は打掛け姿で 二躯とも、鎌倉時代の作で貴重な神像で有ります。
 諏訪梅林から凡そ250m程鮎川沿いに下った鮎川橋を越えると、右側に二の鳥居が建っている。この鳥居から石段を登ると上諏訪神社の本殿がある。建立の年代はつまびらかではないが、老朽の度合いが相当進んでいるため、昭和58年(1983)に本殿の上屋を銅板葺きで造って、これを保存する事業が行なわれた。 

出典: ふるさと諏訪 ふるさと諏訪編集委員 諏訪神社社務所(昭和60年5月1日発行)より抜粋


諏訪第二宮

万年太夫坐像

上諏訪神社

上諏訪神社鳥居

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