真弓神社
常陸太田市真弓町の陣ケ峯(標高約280m)に本殿、山麓に里宮がある。古くは真弓八所権現とよばれ、香炉山真弓寺禅定院(天台系山伏)と真弓山能仁寺正覚院(真言宗)が寺務に当たっていた。別当は後に天台系山伏の徳善院がつとめた。当初は「石蔵」にあったが、後に現在地へ移したという。 伝説では、坂上田村麻呂が建立した山王社へ、源義家が、携えていた多羅葉(たらよう、モチノキ科の常緑高木)の弓を八つに切り、八体の仏像を作って奉納した。それで真弓八所と名付けたとされる。 本尊は釈迦如来。かつて磯出祭(4月8日)には水木浜へ渡御したという。例祭(2月15日)は殷賑(いんしん)を極め、かつ厳しい物忌(ものいみ)が伝えられているので(大窪光筏「解惑の篇」)、あるいは東金砂山(修正会)に倣ったた修二会(しゅにえ)が催されたのかもしれない。(出展:金砂山の磯出と田楽 日立市郷土博物館)
真弓駒
日本三虚空蔵尊の一つといわれる那珂郡東海村の村松山虚空蔵尊の縁日(十三詣り)に売り出された縁起物。真弓山麓で作られ、かつてはカズノキ、フシノキと呼ぶ木を材料に用いたが、スギ板を奴凧のような形に切って馬に見立て、スギ材の台にはめ込み、彩色した板馬。奈良県奈良市の手向山八幡の板馬とほとんど同形である。<BR>(出展:金砂山の磯出と田楽 日立市郷土博物館)
弁天川
茂宮川の支流。弁天沢とも呼ばれる。真弓神社に源を発し、小目町大目橋付近で亀作川に合流、茂宮川に流れる。
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