川尻海岸は古来景勝の地として知られ、 常陸風土記にも記述があります。 明治以後、川尻港は水産加工品や日本酒などの 生産がさかんになり近郷近在の中心の街となりました。 加えて栃木・群馬の養蚕農家が講を組んで 蚕養(こがい)神社の参拝に来るようになると、 川尻海岸の絶妙な風景と白い砂浜は、参拝後に 海水浴などを楽しむ保養地となり、町中に旅館が建ち並びました。

そこで海鵜(背景の図案)の渡来地でもあるこの海岸を 舞台に次の「川尻八景」が選ばれ、海と松林、 そして奇岩の風景をめでながら散策する道ができました。
1.小貝浜の干潮
2.松崎の仙郷
3.川尻二見
4.不動岩の夫婦松
5.蚕宮の避暑
6.水門(みなと)の帰帆
7.筈磯の漁火(いさりび)
8.御番山の秋月


左の写真は大正期の八景を撮ったものです。 現在とは大分違っているものもあります。 (川尻町海野さん所蔵。 上左蚕宮の避暑上右小貝浜の干潮、 下左松崎の仙郷、下右川尻二見)。
この海岸景観は昭和25年に茨城百景に 選定されています。


では上の図の散歩道(赤線)にしたがって 順番に八景を訪ねてみましょう。
                (なお、紹介文は 「豊浦ふれあいマップ」による)


「小貝浜の干潮」



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