日立の徳川家史跡14

烏帽子岩


 烏帽子岩は河原子港の北端に在り、中腹には津の宮明神が祀られていて 漁師の守護神として海上安全と大漁が祈願されている。
光圀が元禄11年(1698)正伝寺を訪れた時この浜で遊んだという。
嘉永6年(1853)、水戸藩士藤田東湖がここを訪れて門人の神官宮田胤親の家に 泊った事績を詠んだのが次の七言絶句である。

        「眼界東窮亜墨洲 千尋絶壁是我楼 世間富貴王侯楽 不換先生一日遊」

この詩碑が明治41年(1908)に烏帽子岩の中腹に建てられた。(写真の右端)
ここにはまた河原子八景のうち「津の宮帰帆」の碑がある。
烏帽子岩近くにある海水浴場の公衆トイレの上には、東湖訪問と同じ年に 斉昭の命により河原子台場が設けられ、異国船への防衛にあたった。

      参考文献:「潮風薫る河原子いまむかし」


河原子海岸                  烏帽子岩

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