河原子八景・田名保の落雁
《田名保の落雁(たなぼのらくがん)》
 現在の、東福寺辺りから河原子小学校付近一帯を田名保 と呼び、ここから西の方角の雁が飛ぶ情景をめでたものである。
  一方、「田名保」とは〈田んぼ〉のことであり、田名保 の高台から西方に広がる〈田んぼ〉は、秋風に黄金色にな びく広野となり、この光景は当時の人たちの誇りでもあっ たようである。 
前出の、宮田破魔太郎は、この「落雁」と「田んぼ」を併せ、次のように詠んでいる。  

大空に友呼び交わし来る雁の
                  棚穂におつる 夕月夜かな

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