流域の農業特産物 茂宮かぼちゃ 白菜

 日立市内はもとより、近隣にその名をしらしめたものに茂宮町のカボチャと白菜がある。もともとこの坂下地区では、昔から栗のような食感のカボチャと、みずみずしくやわらかい白菜のできる土壌に恵まれた土地がらだった。
 茂宮カボチャは、毎年6月から8月中旬まで出荷され、味覚は独特の甘みを有し、ホクホクとした食感で食味が良いと評判が高い。「茂宮カボチャ」のブランドで特に日立周辺では消費者から高い評価を得、高値で取引され、人気商品に成長した。
産地茂宮の名を印象強くする目的で、出荷箱・レッテル・(番号入り)を作成し、農協共撰(一定の品質基準で農協が品定めする事)による出荷方式をとっている。「茂宮等産物研究所」が結成されており、美味しいカボチャと白菜作りを追及し日夜努力を重ねている。
 茂宮カボチャの品種は西洋カボチャ・錦芳香(ニシキホウコウ)、種は研究会で一括購入方式をとっている。

(出展:日立みなみ風土記 日立みなみ歴史民俗研究会編より抜粋)


延々と広がるかぼちゃ畑



収穫されたかぼちゃ

かぼちゃの栄養価
 かぼちゃはカロチンを多量に含み、特に西洋かぼちゃは日本かぼちゃの数倍ふくむ。カロチンは脂溶性なので、脂料理をする事により吸収率がとてもよくなる。また、ビタミンB1、B2、C、それにビタミンEも豊富。ミネラルとしては亜鉛、銅、マンガンを含む。植物繊維も含まれるので便通を良くし、大腸がんの予防にも有効。
 かぼちゃは保存が効くので、冬の栄養補給の意味で重要だったようで「冬至にかぼちゃ」の風習になったともいわれている。ただ、ニシキホウコウ種は冬至までの保存は不可。

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