日立北部地区の古墳・横穴墓

1.北部地区の位置と地形
 日立市は茨城県北部の太平洋岸に位置する工業都市で、十王町、里美村、水府村、常陸太田市、東海村とにそれぞれ行政区を隣接しており、地形の約7割が山地形によって占められている。市の北部は阿武隈山系多賀山地が南北に連なり太平洋まで急迫している。また、地形は、背梁山地のように南北に連なる多賀山地の南端に位置し地形の約7割が山地形によって占められており、この山地を中心にして、東側の海岸台地、西側の里川谷、南側の久慈川下流域低地に区分される。
 多賀山地は太平洋と里川谷に挟まれ、その山容は楔形であり、稜線上には400mから600m前後の丸味をおびた山頂が連なり、太平洋まで急迫している。これに沿うように、海岸台地が帯状に細長く発達している。
この海岸台地には多賀山地に水源を発する、十王川、東連津川、宮田川、鮎川、桜川などの諸河川が、山麓台地に扇状地形を形成しながら東流し、太平洋に注いでいる。
 台地面は、侵蝕および開折作用の結果、高低・広狭の平坦面あるいは大小の谷が形成されており複雑な地形景観を呈している。このような地形的特色を有する海岸台地に数多くの遺跡が営まれている。

2.北部地区の古墳時代
 日立市の北部には大型古墳はあまり見られず、横穴墓が多い。特に十王川北側の十王前、十王台南にかけて大型の横穴墓が多い。
 十王前横穴墓群(通称「かんぶり穴)は7世紀ごろの大規模な横穴群である。十王川より南側では海岸沿いに密度を高めており、高磯古墳群では円墳3基、・田尻浜古墳群では円墳9基がある。そのほか滑川浜古墳・浜の宮古墳 群がある。また、横穴墓群は長峰横穴群・大田尻横穴墓群・滑川横穴墓群などがある。
 海岸沿い以外の古墳は上田沢古墳群に円墳2基が確認されており、海岸よりこれは山側に約2kmに位置する。

十王前(かんぶり穴)横穴墓群

日立市周辺の古墳、横穴墓の紹介