第三話  七本の角を持つ牛  13a.jpg (29357 バイト)会瀬の堤防の先に七夕磯(たなばたいそ)という磯があります。磯の先端にニつの大きな岩があります。お父さん岩にお母さん岩として夫婦岩(めおといわ)ともいいます。この岩は七年に一度あう、「ひこ星」と「おりひめ星」が地上に下りたものといわれており、まわりの磯を七夕磯と名づけてゼました。

 むかしむかし、大きな台風が会瀬をおそいました。強い風と太雨で海はたいへんにあれ、大きな波がおしよせてきました。がけはくずれ、家や道が土にのみこまれたり、波でこわれたり流されたりしました。
 あらしが去ってから、釣見崎のくずれた岩から不思議な化石があらわれました。牛の化石で角が七本もありました。会瀬の人たちはびっくりしました。たたりがあってはこまるので、七本の角を箱に入れて村長さんの家にしまっておきました。

 何日かすぎてから釣見崎に行って見るど化右はなくなりそのあとに大きな牛の形をしたほら穴がありました。よくみると角の部分がない牛の形をしていました。角はどうしたろうとしまっておいた箱を聞けて見ますと中にはなにもあリませんでした。村中、おおさわぎになりました。

 うらない師は、「七本の角を持っているひこ星の神につかえる牛があらわれて化右をもっていったのだ」といいました。このできごとがあってから会瀬の人たちはたたりがないようにと沖にある七夕磯の二つの岩を朝夕拝むようになりました。

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