大久保鹿島神社の流鏑馬(やぶさめ)神事
 毎年10月29日に行われ、今年は431年目になります。茨城県では最古の流鏑馬です。
 以前は、農家の馬が数頭参加して行われていたそうですが、農家に馬がいなくなり、近年は乗馬クラブの馬で行われています。特に東日本大震災後は復興支援を兼ねて、いわき市の乗馬クラブの馬(オリーブちゃん、24歳、いろいろな飾りをつけられても嫌がらない、気立ての良い馬です)で行われています。
 
                                       取材:菊池 誠、真瀬 寛、内藤 達郎
 流鏑流鏑馬行事に先だっての身を清める儀式(しおごり 漢字では潮垢離
 朝10時から河原子海岸の北側の砂浜に、宮司、射手(八幡太郎義家)、馬、馬主と氏子数十名が集まり、厳粛な雰囲気で行なわれました。
                
 左の写真はお祓いの様子、右の写真はお祓いのあと、射手(八幡太郎義家)と馬が砂浜を歩いて、海で清める様子
 多賀駅近くの下孫鹿島神社でのお祓い
 11時から行われました。この神社は大久保鹿島神社と関連があったことがあって下孫神社にお参りをし、お祓いを受けます。
 三か所の的の準備に忙しい氏子の世話人の方々  馬は参道の石段を上り、拝殿前で祈願をします。
 いよいよ出陣です。坂を下りて的がある参道に向かいます。射手の八幡太郎義家は氏子さんの中のお一人。恰幅もあり、さすがのいでたちでした。
 流鏑馬のクライマックス
 観客は一斉にカメラを向けて、シャッターチャンスを狙います。
 的を射抜く瞬間  見事!!  
 3か所、3回、合計9個すべての的を射抜いて、来年も五穀豊穣が約束されました。
 今年、初めての試みで境内で穫れた銀杏の実(ギンナン)を撒きました。来年もやるそうです。
 日立会弓道部の演武
 厳かな雰囲気の中、3名の方が実演し、見事、的を射抜きました。日本の弓道の作法に則ったしぐさは美しく、興味深いものでした。
 
 400年余にわたり、このような行事が続いているのは、神社関係者、氏子の皆さんの熱意の賜と思います。いっぱい感動をいただき、古式ゆかしい伝統行事が今後もずっと続くことを祈りながら、神域をあとにしました。

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