泉神社

泉神社は泉が森の中にあり、崇神天皇の御代に鎮祀されたと伝えられています。御祭神は天速玉姫命。平安時代中期である「延喜式」の神社帳にも載っている日立市内において最高の格式と最も古い由緒ある神社です。

鎌倉時代から東国の武将たちが崇敬し、特に佐竹藩や水戸藩の信仰が篤く、その庇護を受けました。享禄3年(1530)の棟札には、佐竹義篤が神社を改修したことが記録されているそうです。

社殿は何回か火災で焼失しましたが、代々の氏子に護られ篤く信仰されてきました。現在の立派な社殿は昭和58年(1983)に再建されたものです。

吉田神社

森山町3丁目の6号国道を山側に少し入った所に小さな森があり、その中の長い石段を登ると、こじんまりとしたお社があります。これが吉田神社です。

御祭神は日本武尊と誉田別尊で、延暦14年(795)の創建と伝えられています。最近、棟札群の調査が行われ、吉田神社の棟札は、応永20年(1413)を上限とする貴重な歴史資料であることが明らかになり、平成7年日立市の文化財に指定されました。棟札は、棟上の時、工事の由緒、建築年月日、寄進者、社殿の建立・修復や祭礼に携わった関係者を記した札で、当時の歴史を考える事が出来る貴重な資料です。

昭和42年に、本殿、拝殿の修復が行われましたが、応永の社殿再建から600年の歳月を経た今日でも、変わることなく森山町の氏神様として地域の人々に篤く信仰されています。

日輪寺

来迎山宝珠院日輪寺は、森山町3丁目、吉田神社より5分位水戸方向に歩いた6号国道沿いの山側にあります。真言宗の古刹で、平安初期この地を巡錫した弘法大師が、太平洋を真紅に染めて昇る巨大な日輪の姿にうたれて、一庵を結び、日輪寺と名づけたと言われています。

室町期に中興され、江戸時代には除地17石、末寺11か寺を支配して隆盛を誇りました。元治元年(1864)水戸藩に起こった天狗諸生の乱で一切を焼失し、明治中期に再興されました。

現住職は第59世、約1千の檀信徒が折々に参詣する境内には、子安地蔵、水子地蔵、弘法大師修行像、救世観音像、十二支守本尊蔵等が立ち並んでいます。また室町末期の不動明王図、十王図、五大尊図、十二天屏風などの寺宝があります。

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