藻島の駅家
 常陸国風土記に「昔、倭武天皇(やまとたけるのすめらみこと)が舟に乗って海上に浮かんで、島の磯をご覧になった。磯にはさまざまな海藻が多く生い茂っていた。それで藻島(めしま)と名づけ、今もそのようによんでいる」とあります。日立市十王町伊師には「目島」の地名が残り、この付近が藻島の駅家の候補地として発掘調査が行われました。この候補地内の愛宕神社敷地にある長者山遺跡で古代に施設された道路跡と、その道路に沿って営まれた八世紀から十世紀までの施設群が見つかりました。昨年の平成30年10月15日、日立市では初めての国指定史跡に指定されました。その名称は、「長者山官衙遺跡及び常陸国海道跡」です。
    ・期日 令和元年5月22日(水)
    ・場所 日立市十王町伊師
    ・取材 きららホームページの会(内藤、佐藤、近藤、宇梶)
愛宕神社敷地と周辺は長者山遺跡といわれ、発掘調査が行われました。現在は、すべて埋め戻されているようです。
9世紀中葉から10世紀代の礎石建物跡として、地表に礎石が見えています。
愛宕山神社の拝殿です。この奥本殿のすぐ後ろには、最大規模の礎石建物跡がありました。現在は埋め戻されています。
史跡北部にある森には切通状の古代官道の痕跡があります。写真で手前から茶色線で草木を囲み色を薄めたところは官道をイメージ(想像)したものです。この延長の杉山の地面は窪んでいて、杉の高さも低くなっています。この古代官道は幅約6mありました。 
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