泉  水
 泉水(センスイ)は、諏訪八景のトップに挙げられたもので、多賀野家 の庭池の一隅から湧き出る清らかな泉のことである。 諏訪八景を昔人は、夫々を歌にして残した。
泉水の歌を下に記す。
  「諏訪神社 麓に清き美たらしや
             扇子忘るる 此に神風」
 多賀野家は、水戸藩に仕えた常陸太田の旧家・高野家の出で、徳川光圀 の命により延宝二年(1674)に、神官が不在だった諏訪神社の神官となり、 高野万太夫藤原摂津守高弘と名乗った。後に多賀野姓に改めた。 諏訪神社の森の北側に、泉水を庭園とした錦谷亭を建てて光圀公を始め 斉昭公も、立ち寄ったと言われる。 明治年間、錦谷亭は焼失したが、多賀野家とその庭園及び泉水は今も昔 を偲ばせてくれる。
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